なんとなく上がりそう。「逆張り」投資の危険性

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投資情報

逆張り投資とは

皆さんが株式を選ぶとして、以下のような思考をすることはないでしょうか。

  • 今大きく上がっている株は、なんとなく今後下がりそうなので買いたくない
  • 今大きく下がっている株は、なんとなく今後上がりそうなので買ってみたい

下がっている株は、「お得感」があるのでこれから上がりそうだ、という気持ちはよく分かります。

こういった発想の根幹には、「(確率の)収束」の考え方があるように思います。

例えば、「箱の中に入っている当たりのくじを引きたい」として、「既に当たりが多く出ている箱」よりも、「全然当たりが出ていない箱」の方がなんとなく良い、と思う方は多いと思います。

この根底には、収束の考え方が潜んでいますし、これは先ほど上げた株式の「お得感」の発想に通ずるものがあると考えています。

上記の例で考えると、実際にお得かどうかは、以下の条件を調べないとわかりません。

  • 箱の中のくじの総数
  • 当たりくじの総数
  • その他の事項(誰が作ったのか、信頼に値するのか、当たったとしてどんなメリットを得られるか など)

本当に「お得感」があるかどうかは、「今当たりくじが多く出ているかどうか」という一部分の切り取りでは不十分であることがわかります。

余談ですが、投資に興味のあるあなたが、もし昔パチンコを打ったことがあるならわかりやすいと思います。

大当たり確率に対して「ハマっている」台(=大当たり確率以上に既に回っている台)はなんとなく当たりやすそうですよね。

319分の1の確率で大当たりする台があるとして、既に1000回転回されていたらそろそろ当たりそうな気がします。

しかし実際にはそんなことはなく、あなたが回す1回転は常に所定の確率の抽選が行われるだけです。

「今ハマっているかどうか」は問題ではなく、その台自体が持つ大当たり確率やスペックが問題なのです。

本題に立ち返って考えて見ると、下がっている株式を買うのにも、「今下がっている」という一部分で「お得感」を判断することはできず、その判断には財務内容や決算内容、会社の本質を見る必要があるということです。

逆張り投資が成功する例

以上のグラフは、ユニクロやGUでお馴染みのファーストリテイリングの株価です。

グラフの中盤、2020年3月〜5月にかけてはコロナウイルスによる売上減少が懸念され一時的な下落が起きていますが、同年6月頃には下落前の水準に戻してきています。

ファーストリテイリングはコロナ渦において、国内事業とアジア事業の早期回復とEC拡大によるネット売上高の増加に成功しており、それが株価にも反映されています。

2020年8月期連結決算において前年度比12.3%の2兆88億4600万円と、店舗の閉業で苦戦を強いられたアパレル業界の中でもかなり踏み留まりました。

2020年3〜5月は株価が一時40,000円まで下落していますから、もしその時期に「逆張り」で投資することができていたら、現在は株価90,000円を超えてきていますので約2.2倍程度上昇の恩恵を受けられていたことになります。

逆張り投資が失敗する例

こちらは「いきなり!ステーキ」や「ペッパーランチ」でおなじみのペッパーフードサービスのグラフです。

いきなりステーキは2013年の開店以降、肉の量り売りなどで話題を呼び、2018年には年間約200店を出店し、急速に規模を拡大しました。

しかしその後急速な店舗拡大の反動から業績が低迷、2019年11月にはいきなりステーキ40店舗の閉店、2020年7月にはペッパーランチと合わせて114店舗の閉店、また、ペッパーランチ事業を80億円程度で売却することを発表し、立て直しを急いでいます。

株価にもその動きが反映されており、2017年の最高値で8,000円を超えて以降、2018年前半に少し戻しがあったことを除けば右肩下りに落ち続けており、もし逆張りで投資していたらどの時期に参入していてもほとんど負けていることになります。

逆張りするなら「長期」の目線を持って会社の本質を見よ

逆張りの投資で利益を出すには以下の2点に注意する必要があります。

  • 売上や営業利益から見て業績が好調であること
  • PERなどから見て株式が収益に比較し割安であること

逆張りをする=株価が下落傾向にある会社に投資をするということは、一般に認められるネガティブ要素がある会社に投資をすることですから、順調に株価が右肩上がりの上昇傾向にある会社に投資をするとき以上にその会社のことを注意深く観察する必要があります

ただし、例えば上記のペッパーフードサービスのグラフの2017年〜2018年にかけての急激な上昇局面のように、右肩上がりの会社に投資=「順張り」する時は、上昇をもたらす「トレンド」を理解し、そのトレンドの終了を見極める必要があります。

株価が上がるのか下がるのかは誰にも予見することはできませんから、あなたは過去のデータから学び、現在の企業の状況を知り、未来を予測する必要があります。

直近で上がっているのか下がっているのかといった要素に振り回されすぎず、今現在の株価が会社の業況から見て割安なのか割高なのかという視点を常に持つ必要があるのです。

ここ最近全く「当たりくじ」が出ておらず、ぱっと見「なんとなくそろそろ当たりくじが出そう」な箱を選ぶのではなく、箱そのものに価値があり、中にたくさんの当たりくじや宝物が入っている黄金の箱を探しましょう。

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