リーマンショックとは?原因や影響

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投資情報

リーマンショックとは?ダウと日経平均の推移

リーマンショックとは、アメリカの投資銀行であるリーマン・ブラザーズホールディングスが2008年に経営破綻したことに端を発して、連鎖的に世界規模の金融危機が発生したことを総括的に呼ぶ日本における通称です。

リーマンブラザーズの破綻自体は、その後の世界的な金融危機の過程の1つに過ぎないことから、英語ではリーマンショックのことをThe financial crisis of 2007-2008(2007年〜2008年の金融恐慌)と呼ぶのが一般的です。

以下、NYダウと日経平均株価の推移です。

NYダウは2007年10月の騰落前最高値14,198ドルから、2009年3月の騰落後最安値6,470ドルまで54.4%下落しました。

日経平均は2007年2月の騰落前最高値18,300円から、2008年10月の騰落後最安値6,994円まで61.8%下落しました。

リーマンショックの要因、サブプライムローンとは

リーマンショックの舞台はアメリカ、登場人物は以下の人々です。

  • 家を買いたい低所得者層
  • 住宅ローン会社
  • リーマン・ブラザーズ
  • リーマン・ブラザーズから金融商品を購入した人たち

当時のアメリカでは住宅の局所的なバブル下にあり、住宅価格が上昇し続けていました。

そこで人気を集めたのがサブプライムローンです。

subprimeとは、日本語で「最良のもの(prime)の次の」という意味を持ち、転じてサブプライムローンは「低所得者向けローン」という意味を持ちます。

あなたが家を買う時、通常は銀行などの金融機関から住宅ローンを借り入れるでしょう。

その際にあなたは、以下の要素を「審査」されます。

  • 返済比率(収入と照らして返済金額に無理がないか)
  • 安定性(今後も安定した収入が見込まれるか)
  • その他(勤務先の格付、過去の金融事故履歴有無、不動産担保価値 等)

これらの要素から借入金額が妥当であるかが見られます。

審査する理由は、貸したお金が返ってこない(貸し倒れ)ことが銀行にとってのリスクだからです。

ですが、住宅の価値が上がり続ける相場においては特殊な状況が生まれました。

購入物件を担保に入れることにより、貸し倒れのリスクが一気に軽減するという現象です。

例えばあなたが今の日本で住宅ローンを組むとしても、購入物件を担保に入れる=返せなくなったら、買った家を銀行にあげる(銀行及び保証会社が物件に抵当権を設定する)点は変わりません。

ですが借入金額には、仲介手数料や登記費用、火災保険料やその他の経費が含まれており、かつ建物は経年劣化していくので、物件価値は借入金額を上回ることはありません。

そのため、銀行はあなたが借入金額を返せなくなったら、物件を売り払ったとしてもマイナス分が出るため、貸し倒れのリスクが常にあります。そのために「返せるかどうか」の審査を行い、通常所得が低ければ低いほど住宅ローンは借りづらいのです。

ですが、当時の住宅価格の急上昇局面だと、担保に入れた物件の価値が上がり続けるので、もし返せなくなったとしても物件を売り払うことで貸し出した金額の回収が可能=貸し倒れリスクが低い状態になるので、銀行としては低所得者層にも住宅ローンを貸しやすい相場でした。

こうして生まれたのがサブプライムローンです。

サブプライムロ流通と崩壊

銀行は住宅ローンを貸した際、「債権」を手に入れます。

これはお金を返してもらえる権利のことです。

例えば3,000万円貸し出して、金利を含めて35年間で3500万円返してもらう住宅ローン契約をした場合、銀行は35年で3,500万円を支払ってもらう債権を得ることになります。

リーマンブラザーズはこの債権を住宅ローン会社や金融機関から買取り、また別の第三者に金融商品として販売しました。

「住宅ローン利用者の貸し倒れリスクを負う代わりに、住宅ローンの金利分の利息を得られる」金融商品です。

サブプライムローン債権とその他の低リスク資産(国債や大会社株式等)を混ぜ込み、パッケージ販売しました。

様々な資産が配分されている投資信託商品に近いです。

そして、リーマンブラザーズはこの金融商品を売り出す際にある仕掛けを施しました。

商品の信用度の指標となる「格付け」を行う外部の格付機関と結託し、サブプライムローン債権を含む金融商品の格付けを最高レベルの「AAA」として売り出したのです。

これはどういう意味でしょうか。

登場人物が多くなってきたので分かり辛いかも知れません。

しかし同じようなことがあなたの周りでも発生し得ます。

「合コン」を例に考えてみましょう。

あなたは知り合いから、「参加費5,000円で合コンに参加しないか?」と持ちかけられました。

世の中は合コンが流行っているので、どのような異性がその合コンに参加するかはあなたには分かりません。

合コンが流行りすぎて乱立状態となり、全くあなたの好みではないサブプライム参加者も増えているとの噂も聞いています。

ですが、今回の合コン参加者の評価は、信頼できる外部機関の評価で「AAA」である、との事実を聞くのです。

また、様々な業種の異性を集めたパッケージの合コンであることから、全滅のリスクは分散されているのだと言います。

その情報から、5,000円以上の価値があると判断し、5,000円でその合コンの参加権を購入しました。

あなたの知り合いである合コンオーガナイザー、斡旋業者こそがリーマン・ブラザーズです。

本題に戻ると、その後アメリカの住宅上昇局面は終わりを迎えます。

住宅価格の上昇が止まったということは、低所得者層の貸し倒れリスクは正常化し、顕在化します。

債務者が払えなくなったから担保の住宅を売り払っても、貸出金が回収できなくなったのです。

住宅ローン利用者が返済できなくなった場合、不利益を被るのはその債権の保有者です。

よって、サブプライムローン債権は価値が急激に下落します。

市場はパニックとなり、リーマンブラザーズが売り出したサブプライムローン債権を含む金融商品が急激に売られました。

「AAA」評価の異性が集まる合コンだったはずが、その実体は開催する意味すら危ぶまれる異性の集まる合コンの参加権だったことが露呈し、ほぼ全ての参加権の返金措置に追われた状態です。

そしてリーマンブラザーズは2008年9月に経営破綻します。

今回の一連の騒動で同社が抱えた負債は60兆円にも登りました。

今の株式相場の下落リスク

リーマンブラザーズが破綻したことで、サブプライムローン債権を含む金融商品を保有していた企業や、リーマン・ブラザーズと取引、関係のあった企業に影響が広がり、倒産が相次ぎ、金融危機は世界中に波及していきます。

今回のコロナショックとリーマンショックの違いはなんでしょうか。

以下の2点が大きな要因として挙げられます。

  • 景気悪化要因が明確
  • 大規模な財政出動、金融緩和

今回の景気悪化要因は、各国の経済活動の制限措置(日本の緊急事態宣言等)です。

裏返すと、経済活動制限措置の緩和、終了に応じて景気回復が見込まれるため、緩和のニュースが投資家らの景気回復への期待感に繋がり、株価の早期持ち直しに貢献しています。

一方リーマンショックは、景気回復への転機のタイミングが見え辛かったことから、株価回復にも時間を要しました。

また、財政出動や金融緩和の規模も、リーマンショック時より大規模に行っていることも株価の下支えの要因となっています。

ただ、今後もコロナウイルスの影響の完全な終息はまだまだ見えないため、実体経済の回復が遅れ、期待感から先行して回復してきた株価との乖離が大きくなっていけば、その調整となる急激な下落局面が到来するのも十分考えられるシナリオです。

株価単体での強気相場に躍らされることなく、実体経済との乖離を注視することが大切です。

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