原油、売ります。

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投資情報

突然ですが、私、原油を売ります。

実は私、資産の一部として原油を保有していました。

およそ20%ほどの利益ですね。(十分満足です)

私が売却に至った考えと、原油価格動向の背景や今後も見通し等についてまとめます。

コロナウイルスにより急落した原油価格

新型コロナウイルスの感染拡大で生産活動や人の移動が抑制され、原油需要が激減したことにより原油価格は急落しました。

4月にはなんと原油先物価格が「マイナス」となる異常値を付けたほどです。

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特に需要の激減が顕著なのは、航空業界です。

1日あたり1億バレルとされる世界の原油需要のうち、600─800万バレルを占めていた航空向け需要が今なくなっているんですね。

直近の原油価格推移と背景

そして、原油価格は一度4月に急落後、じりじりと価格を戻しつつあり、しばらく30ドル付近を推移していましたが、ついに直近50ドルを突破したのです。

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直近原油価格が急上昇している理由は、産油国が協調減産に合意したからです。

そもそも、原油価格というのはおおむね『需要と供給』で決定します。(当然と言えばそれまでですが💦)

そして、『供給』の面については、サウジアラビアが実質的リーダーのOPECと、ロシアを含む非OPEC産油国からなる「OPECプラス」が、2016年1月にWTI原油先物が30ドルを割り込んだことを契機に話し合いを始め、2017年1月から3年余にわたり「協調減産」を実行していました。

サウジアラビアやロシア等の産油国にとっては、原油価格が上昇した方が得ですから、産油国みんなで供給量を調整(減らして)値段が下がらないようにしよう!としたんですね。

そうやって需要と供給のバランスをとって価格が維持されていたのです。

しかし、コロナウイルス拡大の直前でしょうか。

サウジアラビアの減産提案に対し、ロシアは反対したんですね。(厳密には、減産には合意するものの、サウジアラビアが提案する減産量ほど減らす必要はない、と)

これにサウジアラビアが怒って、それならめちゃくちゃ増産してやる!と、サウジアラビアにとってもメリットはない『増産』を突如始めたことにより価格が急落したんです。

そしてその後、タイミング悪くというかなんというか、ちょうどコロナウイルスがやってきたんです。

コロナウイルス感染拡大によって、当然経済活動は停止しますから、原油の『需要』が激減し、併せてサウジアラビアの供給過多があったことのダブルパンチで、原油価格がかつてないほどに急落したんですね。

今後の原油動向

さて、今後の原油価格の動向はどうなっていくのか、というと、私は長期的にみれば引き続き上昇していく可能性が高い、と考えます。

そう考える根拠は大きく2つあります。

  • ①引き続き原油の需要が拡大していくこと
  • ②世界的な金融緩和によるコモディティの相対的な上昇

①については、文字通りなのですが、原油需要は2030年までは引き続き上昇基調が続く公算が非常に高いです。

急速に進む脱炭素の流れ、EVの普及等もあり、原油需要がなくなるという人もいますが、EVの普及により原油需要の増加は鈍化するものの、脱炭素浸透後は横ばいで推移する見通しで、原油需要が減っていくという可能性は薄いようです。

具体的には、2030年までに世界の原油需要の『伸び率』が70%減になる見通しです。

②については、様々な現在の世界的な金融緩和により、紙幣価値が逓減していくシナリオを想定しています。

世界的な緩和、とりわけ米ドルについていうと、原油等を始めとするコモディティは、アメリカドルで取引されますから、ドルの紙幣価値が減価したら相対的にコモディティ価格は上がる、という話です。

以上二つが主な理由であり、原油価格の上昇が予想されるのです。

それでも私が売る理由・留意しておきたい懸念点

と、ここまで原油が上昇する見通しを解説しましたが、それでも私はここで売却します。

その理由を解説するにあたって、まず産油国であるロシア・サウジアラビア・そしてアメリカの関係について簡単に話します。(原油価格を考える上で非常に大事です

原油価格については、『需要と供給』で決まる、という話をしてきました。そして、各国によって協調減産が行われている、と。

しかし、原油価格の望ましい価格水準というのは国によって異なります。

その為、サウジアラビアとロシアとでは、協調減産に対してしばしば異なった考え方がされます。

ロシアが減産据え置きを主張し、サウジが追加減産を主張したという事もありました。

どういうことか。

具体的には、両国の原油生産における損益分岐点の違いにあります。

サウジが財政赤字を防ぐためには1バレル=80ドル以上である必要がある一方、ロシアは42ドル程度以上であれば採算が取れるのです。

そのため、例えば原油価格が50ドル近辺だとすると、サウジアラビアにとっては採算が取れないもののロシアにとっては採算がとれる価格となるので、意見が割れるのです。

ただ、ロシアにとっても原油価格の高騰はプラスなはずなのに、なぜ減産に踏み切りづらいのかというと、それはアメリカのシェールオイルにあります。

アメリカのシェールオイルは、原油価格が生産コストを大きく割り込む水準にまで下がれば利益が出せなくなり、新規の掘削を止めざるを得なくなります。

ものすごくざっくりいうと、原油価格が1バレル=45~50ドルを上回るとアメリカのシェールが儲かるようになり、生産量も増えるのです。

つまりアメリカにとって有利になるのです。

事実、原油価格低迷を背景に、この数年間、アメリカのシェールオイルは順調に生産量を伸ばし、市場シェアを拡大してきました

「そうなる手前で止めておくべきだ」というのがロシアの言い分です。

ロシアとしては、当然原油価格は高い方がいいものの、アメリカにシェアはとられたくない、という立場なんですね。

こういった政治上の絡みがあるため、原油価格が70ドル、80ドルと上昇し行く際にロシアが黙っていないと思うんですよね。

ざっくりいうと、2008年に1バレル100ドルを超えたような「石油バブル」が再びやってくることはないと思うんです。

とすると、現状の1バレル52ドル近辺は私にとって十分利益が取れた水準ですし、今後原油価格の上昇が見込める、としても、せいぜい70ドルぐらいが限界なんじゃないかなと思うので、それであれば今もう利益をしっかり獲得したいという考えです。

天井がせいぜい現状の20%~30%上程度なのであれば、別なものの方がいいですよね。

また、直近アメリカのエネルギー株が大きく下げているのも懸念材料です。

原油価格がそれほど下げていないので、何か別の要因で下げているものだとは思いますが、これで原油も下げるようなことは避けたいので。

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